おすすめCD~上原ひろみ 他
2003年のデビュー以来、ジャズ界に衝撃を与え実力と人気は国内だけにとどまらない上原ひろみであるが、5/28に発売するアルバム『ビヨンド・スタンダード』が完成したということで、4/17にディーラー向けコンベンションを実施。意外にもこの手の催しは今回が初めてという。貴重なひと時を味わえるということで昼間ながら、都内のレコーディングスタジオに50名ほどの関係者が集まった。
最初に、上原ひろみ本人が登場して挨拶もそこそこに早速ピアノに座り1曲演奏。ライブ会場で何度も演奏は観てきたが、至近距離での生演奏は迫力もの。ピアニッシモで始まった演奏もいつの間にか大迫力(実際、肘打ちで演奏したり、椅子から飛び上がったり、フレーズを口ずさむというか唸る)なプレイとなり、こちらのヴォルテージも上がってくる。
そして、演奏後は次作アルバムのエピソードを交えた楽曲試聴を数曲。今回は初のスタンダード・アルバムということだが、さすがは上原ひろみ。前回同様にギターを入れたバンド“HIROMI'S SONICBLOOM”での演奏なのでただのスタンダード・カバーにはならない。選曲もジャズ(「マイ・フェイヴァリット・シングス」など)はもちろん、クラシック(「月の光」)、ロック(ジェフ・ベック「レッド・ブーツ」)、そして日本のスタンダード「上を向いて歩こう」などを採り上げる。試聴したのは、「朝日の如くさわやかに」「キャラヴァン」「上を向いて歩こう」「マイ・フェイヴァリット・シングス」で、「朝日~」は前作『タイム・コントロール』の「タイムズ・アップ」から続いており、聴いている人がタイムスリップをしてこのアルバムの世界にやってきた、という設定。そのどれもが、原曲のテーマ演奏はそこそこに独自のテンションでひろみワールドへ引き込まれる演奏。以前も述べたことがあるが、彼女の音楽はジャズという1ジャンルに留まるわけがない。
最後に、もう1曲ニュー・アルバムの中から2007年他界したオスカー・ピーターソンへの追悼を込めて「アイ・ガット・リズム」を演奏。この曲がこれまたすごくって、左手がドライブしながら右手が疾風のように駆け巡る。この演奏を目の前にしたら誰しも胸が熱くなることだろう。今年もこのバンドで世界ツアーを回り、(おそらく)年末にはまた日本に戻ってきてくれることであろう。
![]() |
ビヨンド・スタンダード(初回限定盤)(DVD付) アーティスト:上原ひろみ,トニー・グレイ,マーティン・ヴァリホラ,デヴィッド・フュージンスキー |
[CD]
1.イントロ-朝日の如くさわやかに
2.朝日の如くさわやかに
3.月の光(ドビュッシー)
4.キャラヴァン
5.上を向いて歩こう
6.マイ・フェイヴァリット・シングス
7.レッド・ブーツ
8.XYG
9.アイ・ガット・リズム
10.リターン・オブ・カンフー・ワールド・チャンピオン(ボーナス・トラック)
[DVD](初回生産限定盤)
1.タイム・ディファレンス
2.ディープ・イントゥ・ザ・ナイト
※2007年2月原宿クエスト・ホールにて収録
そして、もう1枚上原ひろみ関連でご紹介。
伝説のギタリスト、ジョン・マクラフリンの甥であり、上原ひろみのバンドでワールドワイドに活躍するジャズ・ベーシスト、トニー・グレイが上原ひろみ、リオーネル・ルエケ(ハービー・ハンコックなどと共演した宇宙系ギタリスト)ら豪華ゲストを迎えたソロアルバムが発売中。
ひろみバンドでも超絶プレイを披露しているが、このアルバムはもちろんそのベースを前面にフィーチュア。それでいて、パット・メセニーやリチャード・ボナなどに通じる壮大な音世界が広げられる内容。ひろみちゃんのバック演奏というのもなかなか貴重である。
![]() |
チェイシング・シャドウズ アーティスト:トニー・グレイ |
| 固定リンク
「JAZZ/FUSION」カテゴリの記事
- LIVE鑑賞~MIKE STERN BAND(2008.06.22)
- LIVE鑑賞~安富祖貴子(2008.06.15)
- 2008年“ポンタ”NEW BANDとは?!(2008.05.11)
- LIVE鑑賞~チック・コリア&上原ひろみ(2008.05.01)
- 新生・香織姫にドキドキ(2008.04.27)



コメント